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ワタナベの離人感

『ノルウェイの森』の中で、直子の病状が良くないという手紙を受け取ったワタナベが、奇妙な状態に陥ることがある。

その部分を抜粋する。


「それから三日間、僕はまるで海の底を歩いているような奇妙な日々を送った。

誰かが僕に話しかけても僕にはうまく聞こえなかったし、僕が誰かに何かを話しかけても、彼らはそれを聴きとれなかった。

まるで自分の体のまわりにぴったりとした膜が張ってしまったような感じだった。

その膜のせいで、僕はうまく外界と接触することができないのだ。
            
しかしそれと同時に彼らもまた僕の肌に手を触れることはできないのだ。

僕自身は無力だが、こういう風にしている限り、彼らもまた僕に対しては無力なのだ。」


この状態を、精神科の症状としては、離人感という。

村上春樹の初期の作品はすべて一人称で書かれているため、どうも私の中では、主人公の"僕"と、作家の村上春樹自身がダブることが多く、またこの作品のあとがきにも、「この小説はきわめて個人的な小説である。」と明記されているので、多分これは村上春樹が実際に体験した状態じゃないかと思う。

実際のところは、他人の体験を聞いたものだったり、そういう状態があるという事を勉強して書いたものかもしれないが。

どちらにせよ、健康な精神状態の人がショックを受ける事によって、このような離人症状に悩まされる事があるというのは、私にとって大きな驚きだった。
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月野

Author:月野
現在、病気療養中の四十代の女性。
最近少し忙しいので、あまり記事も書けないし、コメントの返事も遅くなるかもしれません。
ですが、過去の記事にコメントいただけるのは嬉しいので、歓迎しています。

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