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一時、世間の話題になりましたねー『1Q84』。

その時期からだいぶ遅れて読みました。

読んだは読んだんですけど、なかなかその事について書く気になれなくて・・・。


昔取った杵柄で、読み上げるまでは一気でした。

ですが、村上春樹の作風、『ノルウェイの森』から、もしかして変わりました?

なんかね、性描写が気になるんですよ。

こんなに入れなくてもいいのにって感じで。

思春期の子供がいる身としては、この本を家に置いておく気になれません(昔の自分の父親と同じだな・笑)。


作品としては、だいぶオウム真理教の事を思い出しました。

あれは大事件だったですしねー。

ああいう独特の世界の中で、考えが狭まっていってしまった人達・・・青豆や天吾の家族から、脱出していった二人の物語なのかなって感じです。

変な世界を巻き込みながらも、最後は二人が結ばれてめでたしめでたしって事なのかなって。

あんまり気に入らなかったですね、『1Q84』。


『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の方が、何となく面白そうな感じがします。

そっちに期待しようかなぁ。

どうしましょ。
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一つ前の記事を書いていて、ふと思い出した短編小説がある。

村上春樹の『沈黙』だ。


主人公の大沢は、頭はいいが薄っぺらい人間の青木という男を中学二年の時に殴ってしまう。

それをずっと覚えていた青木は、高校三年になって再び同じクラスになった時、大沢に復讐する。

クラスメイトの死をさも大沢が原因のように触れ回り、教師をはじめクラスメイト全員が大沢を無視するように仕組んだのだ。

落ち込んで食欲もなくなり、眠る事さえできなくなった大沢だったが、ある日を境に元気を取り戻す。


その元気を取り戻したきっかけが何だったか思い出せなくて、『沈黙』を読み返してみた。

すると、大沢は地獄のような日々が始まってから一ヶ月ほどした頃、偶然満員電車の中で青木と顔を合わせる。

ろくろく眠っていない大沢はひどい顔をしていて、青木はざまを見ろと言わんばかりの目で大沢を見る。

そしてにらみ合いが続く。

そのうち大沢の中に、不思議な感情が湧き出してくる。

その個所を書き写してみる。


「でもその男の目を見ているうちに、だんだん不思議な気持ちになってきたんです。

 それはこれまでに感じたことのない感情でした。

 もちろん僕は青木に対して腹を立てていました。

 時には殺したいくらい憎んでいました。

 でもその時、満員電車の中で僕が感じたのは怒りとか憎しみよりは、むしろ悲しみとか憐れみに近い感情でした。

 〈本当にこの程度の事で人は得意になったり、勝ち誇ったりできるものなのか? これくらいのことでこの男は本気で満足し、喜んでいるのだろうか? 〉

 そう思うと、なんだか深い悲しみみたいなものを感じたんです。

 この男にはおそらく本物の喜びや本物の誇りというようなものは永遠に理解できないだろうと思いました。

 体の奥底から湧き上がってくるようなあの静かな震えを、この男はきっと死ぬまで感じることはないのだろう、と。

 ある種の人間には深みというものが決定的に欠如しているのです。

 何も自分に深みがあると言っているわけじゃありません。

 僕が言いたいのは、その深みというものの存在を理解する能力があるかないかということです。

 でも彼らにはそれさえもないのです。

 それは空しい平板な人生です。

 どれだけ他人の目を引こうと、表面で勝ち誇ろうと、そこには何もありません。」


そんな感情を抱いた大沢は、青木の事なんかどうでもよくなった。

青木とのにらみ合いにも勝った。

そして残り五カ月の高校生活を、沈黙の中ででも負けずに過ごした。


だがそういう過酷な経験をした大沢は、青木のような人間ではなく、そんな人物に踊らされる周りの人間に恐怖を覚えてしまう。

沈黙し、顔をもたない、他人の意見に踊らされて集団で行動する連中・・・そんな人間たちこそが本当の恐怖だと。


そんな趣旨の話だったが、自分を主人公に置き換えてみると、彼女が青木という事になるな。

で、残り友人二人が顔の無い連中という事になる。

本当の恐怖は、その顔の無い連中という事か(苦笑)。


実際、攻撃してきた彼女との付き合いは、今一切ない。

が、友人二人との付き合いはまだある。

部の集まりに出たとして、顔の無い連中が私を擁護してくれる可能性は限りなく低い。

彼らは強い方に流される人達なのだから。

やはり行くべきではないな・・・。


『沈黙』を読んで、見える敵をどう考えたらいいか、そして見えない敵はどこにいるのか教えてもらいました。
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この本も、読んでから長い年月が過ぎている。

でも、村上春樹の書いたものの中で、私が一番好きな作品なので、何か書いておきたい。


正直、覚えている事柄は、二つ。

一つ目は、主人公の人生があと二十四時間しか残されていないという時、やるべきこととして思い付いたのは、

「女の子と二人で、美味い食事をして酒を飲むこと」

だったという事。

これは、何だか笑ってしまう。

人生の終わりにやっておきたい事が、女の子とのデートだなんて(笑)。

でも、お前の人生が後二十四時間で終わりだなんて宣言されたら、やっぱりやっておきたい事って、そんな事かなぁ。

・・・子供が生まれる前だったら、そんなものかもって納得したかもしれない。

だけど、今の自分がそんな立場だったら、やっぱり子供のために残されたすべての時間を使いたい。

子供の存在って、やはりものすごく大きい。


二つ目に覚えている事は、主人公が自分の持ち物をどんどん捨てていった時、残ったのは現金と、クレジットカードと、運転免許証になった。

そのうちクレジットカードは、公園の灰皿で焼いた。

なので、結局最期まで持っていたのは、現金と運転免許証という事になる。

これが、妙に記憶に焼き付いている。

移動手段としてレンタカーを使っていたから、どうしても現金と運転免許証は捨てられなかったのかもしれない。

人生最期の時になっても。

でもこれを読んで、"地獄の沙汰も金次第"というから現金はともかく、運転免許証ってものすごく大事なんだよなって、妙に納得した。

今でもそう思う。

車のない生活なんて、私の住んでいる地方では考えられないから、いつも持っているものの中で特に大事なのが、免許証なんだろうなぁって。


大好きだった作品なのに、強烈に覚えている事柄がかなり話の本筋から離れているのが、どこか滑稽ですね、ホント(笑)。
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『羊をめぐる冒険』は、村上春樹の作品の中で、一番に読んだもの。

これを読んで、「なんて面白い感覚の小説を書く人なんだろう!」とものすごく思って、しばらく彼の作品を読み続ける事になった。

兎にも角にも、面白かった。


が、それを読んでから二十年も経ってしまうと、覚えているのはほんの少し。

少し汚れた羊男と、耳の女ぐらい・・・。

年月って、ある意味残酷ですね(笑)。


だけど耳の女には、今でも憧れをもってます。

他の何も自分には無くてもいいから、何か一つだけ、耳だけでも、とても特別な物を持っていられたら・・・。

そうしたら、何か違う気がする。

違っていた気がする。

そんな感じの憧れ。


実際のところ、私はとってもリアリストなんですけどね(笑)。
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引き続き『ノルウェイの森』の話題。

この本が出版された時、本の表紙に絵が全く無く、緑と赤でしか題名などが書かれていないのも話題の一つになった。

上巻は、赤のバックに、緑色の表題と作者名。

下巻は、反対に緑のバックに、赤色の表題と作者名。

この装丁、実は村上春樹自身が決めたものだというのを、どこかで読んだ事がある。

「これしかない!」という感じで、パッとひらめいたそうだ。

実際に本を作るにあたって、「装丁にまで作者が口を出すなんて・・・。」と多少反感があったようだが、売ってみたところバカ売れ(笑)。

やっぱり内容に、この装丁が、一番合っていたのだろう。


が、私は昔ある人から、緑と赤の組み合わせは、精神的に不安定な人が好む色の組み合わせだというのを聞いた事がある。

うーん・・・ヒロインが精神病で、主人公も精神症状に悩まされたりするようなエピソードを持っていて、それでこの色の組み合わせを作者が指定したとなると、まったくもってそのことを示唆しているような表紙という事になるよなぁ。


ちなみに色の事を聞いた同じ人物から、紫は、病気の人の好む色だという話も聞いた。

・・・直子がワタナベに編んだセーターの色は、葡萄色だったよな・・・。

ま、偶然かもしれないけれど。


『ノルウェイの森』は、意外に色に関する記述が多く、この時誰がどんな色の服を着ていたかとか、自分の上着の色は何色だったとか、そういう事が良く書かれているので、その中で私がちょっと気になった色・・・というだけかもしれない。
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プロフィール

Author:月野
現在、病気療養中の四十代の女性。
最近少し忙しいので、あまり記事も書けないし、コメントの返事も遅くなるかもしれません。
ですが、過去の記事にコメントいただけるのは嬉しいので、歓迎しています。

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