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芥川全集を取り出してきたついでに、『葱』という短編を読んでみた。

芥川作品にしては珍しく、完成度が低い。

何故なら、締め切りに追われて、どうにか書き上げたものらしいから(笑)。


でも、人生初のデートで可愛い女の子が葱を買ってしまったら、百年の恋も一気に冷めるとでもいう内容なのだが、実生活を代表するものが今も昔も袋から顔を出した葱なのかもと、これを読んで思った。

主婦の買い物袋の定番だもんね。

畑でも作りやすいし、冬に食べれば風邪も引かなくなる野菜なのに、文学世界では冷遇されているみたい。

ちょっぴり可哀そうかも。
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昔気に入っていたらしい『トロッコ』という作品を、全集の中に見付けた。

「らしい」というのは、内容は全然覚えていないのに、題名に二重丸が付けてあったから。

昔の自分が書いたものだよな・・・。

どんな作品か読み直してみた。

主人公の男の子が、トロッコを押しながら遠くまで行ってしまい、泣きそうになりながら走って帰ってくるというもの。

うーん・・・。

今ではあまりいいとは思わないなぁ。

多分当時は、男の子が帰って来れて安心したと同時に大泣きしてしまう気持ちに共感したんじゃないかと思うのだが、今読むとその安堵感より、帰ってくるまでの心細さの方に気持ちがいってしまい、何ともさびしい心持ちになる。

最後に、大人になったその男の子の前にも、薄暗い細い道が続いている・・・というような表現があるので、それがどうもいけない。

暗い表現は、やっぱり好きになれないね。
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芥川作品の中で、昔気に入っていたものを思い出した。

『蜜柑』という短編。

「いいようのない疲労と倦怠」とか、「不可解な、下等な、退屈な人生」とかいう暗い表現は好きになれなかったけど、写真みたいなシーンが印象的だった。

汽車のすすで汚れた空気と、曇天の空と、ごみごみとした建物の色の中へ、落ちていくいくつかの蜜柑。

その蜜柑だけが、日の色のように鮮やか。

そのシーンが、本で読むとスローモーションのように感じられ、鮮やかな写真のようだった。

作品が短い分だけ、余計に写真のように感じられたのかもしれない。
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この作品は教科書に載っていたので、ほとんどの人が知っているだろうし、私もよく覚えている。

が、細かく勉強したので、今更感想みたいなものも無いな・・・。

という事で、小ネタを一つ。

平安時代にあった実際の門は、「羅城門」という名前だった。

城を取り巻く門、という意味だね。

「羅生門」と表記されるのは、江戸時代以降。

生を取り巻く門、という意味になって、この小説の書こうとするものに、限りなく近い名前となったわけだ。
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この話のあらすじは、鼻のとてつもなく長い僧侶がいて、とある事をしてその鼻が小さくなったが、またある朝、もとの大きさに戻っていた・・・というもの。

略し過ぎかな(笑)。

まあ、その鼻でずっと悩んでいた僧が、鼻が小さくなって喜んだのもつかの間、やっぱり元に戻って良かったと思う人間の微妙な心理が描かれている訳だが、私が面白いと思ったのは、その鼻を小さくする過程にやった事。

まず鼻を、熱いお湯で茹でる。

次に弟子の僧が、その鼻を板の上で何回も踏みつける。

すると粟粒のような物が出来てきたので、それを毛抜きで抜く。

毛抜きで抜くと、脂が四寸ばかりの長さで抜けてくる。

それを一通り済ませると、また鼻を茹でて出来上がり。

信じられない位に鼻が小さくなってる訳である。

お話しなので、実際にそんな事はあり得ないはずだが、ニキビで悩んでいた思春期に読んだので、何だか実際にできそうで、羨ましくなったのだ。

ニキビの場合だったらどうだろう?

まず、顔を熱めのお湯で茹でる。

次に、顔を何回も圧迫する。

すると粟粒のような物が出来てきて、それを毛抜きで抜く。

脂がガンガン取れて、顔の脂気がサッパリとなくなる。

それをまた熱めのお湯で茹でると、ニキビが一つもない、ぴっかぴっかのお肌に早変わり。

・・・なんてね(笑)。

そんな風に出来たら、どんなにかいいだろうなぁ、鼻が元に戻って安心する僧侶のような気持には、絶対にならないのに・・・なんて考えたりしてました。
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プロフィール

Author:月野
現在、病気療養中の四十代の女性。
最近少し忙しいので、あまり記事も書けないし、コメントの返事も遅くなるかもしれません。
ですが、過去の記事にコメントいただけるのは嬉しいので、歓迎しています。

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